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Draco in meam第5話「リバーウッド」

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ドラゴンは姿を消したものの、依然脅威は無くなっていない。

たった数時間で、ヘルゲンの村は壊滅状態になってしまった。
ドラゴン相手では普通の人間では太刀打ちできない。


それに、ヘルゲンの近くにはリバーウッドという村があった。
森と川に挟まれた小さな集落だ。


ドラゴンに襲われたらひとたまりも無い。


ハドバルにはリバーウッドに叔父が居た。
彼にこの事実を伝えなければ・・・。




穏やかに流れる川をよそ目に、2人はリバーウッドへと急いだ。





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途中、山の上に大きな遺跡が見えた。
確か、ドラゴンが飛んでいったのもあの方角だったはず。


リリィは姿無きドラゴンの影を目で追っていた。


あの黒いドラゴンに対する怒り。
自分が発した「アルドゥイン」という言葉の意味。

そして、なぜ自分がこのタイミングでニルンへと召喚されたのか。
一体誰が?何の目的で?




きっとあのドラゴンと私に何か関係があるはず・・・。


リリィはそう確信していた。




「あれはブリークフォール墓地だ。」
遺跡を凝視するリリィにハドバルが言った。



「墓地?あれはお墓なの?」



「あぁ、そうだ。俺の先祖達が眠ってるんだ。」
ハドバルはそう言うと少しだけ顔を曇らせた。



「大丈夫?」
心配そうにリリィが尋ねる。



「いや・・・実は子供の頃は苦手だったんだよ、ドラウグルが。」
少し恥ずかしそうにハドバルは言った。



「見た目はミイラみたいなんだが、夜になると起き上がって村にやってくるんだ。 
 そして、窓から中に入ろうとする。そういうもんなんだよ。」



なんだか面白そう。
リリィはドラウグルに興味が沸いた。







ガサガサッ



草むらから音がする。
前を走っていたハドバルは武器を手に取り、周囲を警戒した。



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「オオカミだ!!」
ハドバルが声を上げた。
前方に黒い影が二つ見える。




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全身を黒い毛で覆われた2匹の獣がそこに居た。
歯をむき出しにしてこちらを見ている。


リリィはハドバルの後ろから火炎の呪文を唱えた。
炎に怯んだ2匹の獣を、ハドバルが流れるように切りつける。




オオカミ達はその場に崩れ落ちた。


「こんな村の近くに出るなんて・・・。」
ハドバルはそう言って、リリィの方へ顔を向けた。



「急ごう。リバーウッドはすぐそこだ。」


「うん。」



2人は道を進んだ。




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「着いたぞ、リバーウッドだ。」
ハドバルの顔には疲れの色が出ていた。


ドラゴンの襲撃から張り詰めていた緊張の糸が解けたのだろう。
家族の住む村へとたどり着いた安堵感が彼を満たしていた。




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「さっきも言ったがここには俺の叔父さんが居るんだ。
 きっとお前の助けになってくれる。」
ハドバルはそう言って笑みを浮かべた。


「名前はアルヴォア。村で鍛冶屋をやっているんだ。」



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アルヴォアの家に向かう途中、村人の話し声が2人の耳に入った。



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「ドラゴンだ、ドラゴンを見たんだ!」
声を荒げて息子に訴えかける老婆。



「ドラゴンだって?おかしなことは言わないでくれよ母さん。」
しかし、息子は母親の言うことを聞こうとはしなかった。



多分、それが普通の反応なんだろう。

「ドラゴン」という言葉にハドバルの顔が少しだけ曇った。






カンッカンッ。
近くで何かをたたく音が聞こえる。

リリィがそちらに目をやると、髭を蓄えた男が剣を鍛えていた。


「アルヴォアおじさん!」
ハドバルが声をかけると、その男はこちらを見て目を丸くした。



「ハドバル?ここでなにをしているんだ?今は休暇中のはずじゃ・・・。」
男はそう言いながらこちらにやってきた。





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「一体何があったんだ?大丈夫なのか?」
男は矢継ぎ早にハドバルに問いかけた。


「叔父さん少し落ち着いてくれ。詳しい話は家に入ってからにしないか?」
動転する男をハドバルがなだめる。



「隣に居るのは誰なんだ?」
リリィの方を見て男は言った。


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「こいつはリリィ。俺の友達だ。彼女が居なかったら俺は死んでいたよ。」



「リリィだよ。よろしく!」



「そうか、分かった。とにかく家に入ろう。それから詳しく聞かせてくれ。」
男はそう言って鍛冶場の隣にある家へと入っていった。




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リリィも後に続いた。
中はあまり広くは無かったが、暖炉の火が揺れていて心が落ち着くのを感じた。




男はリリィに椅子へ座るよう勧めた。
机の上には綺麗に磨かれた食器が並べられていた。



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「確かリリィだったか、自己紹介が遅れてすまない。俺の名はアルヴォア。ハドバルの叔父だ。」
アルヴォアはそう言って、階段の方へと目をやった。


「シグリット。こっちへ来てくれ!」

しばらくして、女性が階段を上がってきた。

「ハドバル!良かった、心配していたのよ。」
シグリットはそう言ってハドバルとハグをした。


「あなた、今から食事の用意をするわ。少し待っててくれる?」
そう言ってシグリットは階段を下りていった。


「さぁ、ハドバル。話してもらおうか。一体何があったんだ?」
エールを一口飲んでアルヴォアは尋ねた。



「あぁ、実は・・・・。」












ハドバルはヘルゲンでの惨事をアルヴォアに話した。
途中で料理を運んできたシグリットも、彼の話に耳を傾けていた。



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「お前達に頼みがある。ホワイトランの首長へドラゴンのことを伝えてきてくれ。」
しばしの沈黙の後、アルヴォアは口を開いた。

ヘルゲンの壊滅。
ドラゴンの脅威。

どちらもリバーウッドの人々の手に負えるものではなかった。



ホワイトランの首長に頼めば衛兵を送ってきてくれる。
リバーウッドを救う方法はこれしかなかった。


「うん、分かった。ホワイトランに行くよ。」
リリィは思った。
ホワイトランへ行けばあの黒いドラゴンのことが分かるかもしれない。



「ありがとう。俺達に出来ることがあるならなんでも言ってくれ。」
アルヴォアはそう言って、いくらかの水と食料をくれた。



「そうだ、今日はもう遅いからここで眠ってくれてかまわない。
 良かったらあのベッドを使ってくれ。」
そう言って奥にあるベッドを指差した。



その後、シグリットの作ってくれた料理を皆で食べた。
初めて食べたニルンの料理にリリィは舌鼓をうっていた。



そして、夜が更けていく。













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「リリィ、ちょっと来てくれ。」
ハドバルはそう言ってリリィを呼び止めた。



「どうしたの?私もう眠たいよー。」
目をゴシゴシとこすってリリィは言った。




「明日のホワイトラン、お前一人で行ってくれないか?」



「え?ハドバルは来ないの?」



「あぁ、俺は今からソリチュードに向かう。テュリウス将軍ならきっとこの状況を打開できるはずだ。」



「でも、私ホワイトランがどこにあるのか分からないよ?」



「大丈夫だ、これがある。」
ハドバルはそう言って袋をリリィに渡した。



中にはスカイリムの地図と数枚の金貨が入っていた。



「それは地図だ。書いてあるとおりに進めばホワイトランに着く。」



「じゃあ、これは?」
リリィは金貨を手に持って言った。



「それはお金だ。欲しいものがあったら、それを使って買うんだ。」



「んーなんか面倒くさそう・・・。」



「それと、人に聞かれても自分がデイドラだなんて言うなよ。
 その角も飾りだって言え。」



「なんで?」



「面倒ごとに巻き込まれるからだ。
 自分の信頼できる奴以外には秘密にしておけよ。」



「・・・努力する。」



ハドバルはため息をつくと、一冊の本をリリィに手渡した。



「これは?」



「砦で預かった呪文書だ。お前の好きな時に読めばいい。」



「ありがとうハドバル!!」
リリィはそう言ってベッドに飛び乗ると、すぐに呪文書を読み始めた。



まったく。本当に子供だな。
ハドバルはエールを飲みながらそう思った。


















リリィが眠りについた頃、ハドバルは旅の支度を済ませていた。
ここからロリクステッドを経由してソリチュードに向かう。

かなりの長旅を覚悟しなければならないだろう。




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荷物を持ち、ドアノブに手をかけたところでリリィの方を見た。
身体を丸めて小さな寝息をたてている。


今朝、馬に揺られている時は、まさかこんなことになるなんて思いもしなかった。
ドラゴンにデイドラの女の子、そして砦の脱出。


リリィが居なければきっと俺は死んでいただろう。







「お前が一緒に居てくれてよかった。ありがとうリリィ。」








ハドバルはそう言うとドアを開け、ソリチュードへ向けて旅立っていった。








次回に続く。

Comment - 2

Sun
2015.01.04
22:12

Ghost #-

URL

No title

相互リンクさせて頂きました。
よろしくお願いします!

Edit | Reply | 
Sun
2015.01.04
22:44

ミースケ #-

URL

No title

>>Ghostさん
リンクありがとうございました!
こちらこそよろしくお願いしますヽ(*´∀`*)ノ

Edit | Reply | 

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