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Draco in meam第12話「Awakening」

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「見て!イリレス達がいるよ!」
リリィ達の前方に、複数の衛兵達と居るイリレスの姿があった。
彼らは監視塔の近くにある岩陰に身を隠し、辺りの様子を伺っていた。




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「散開して生存者を探して!」
イリレスはそう言うと監視塔へと駆け出した。
他の衛兵たちも彼女の後を追っていく。


「俺達も手伝おう。」
アレックはそう言ってリリィの方に目をやった。
リリィがこくりと頷くと、二人は監視塔へと向かって行った。


監視塔は凄惨な状態だった。
辺りには衛兵と見られる焼け焦げた死体が何体も転がっており、
監視塔のあちこちからは黒煙が空へと立ち上っている。


リリィ達は辺りをくまなく探したが、生存者を発見することが出来なかった。
その時、突然監視塔の中から一人の衛兵が飛び出してきた。
その顔には恐怖の色が浮かび上がっていた。




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「一体ここで何があったの!?」
駆け寄ったイリレスが衛兵に言った。


「ド、ドラゴンだ・・・!みんな、早くここから逃げるんだ!」
生き延びた衛兵は声を荒げてそう言った。
しきりに空へと目をやり、身体を震わせている。


「落ち着いて、よく聞いて。ドラゴンは何処へ行ったの?」
なだめるようにイリレスは言った。


「あぁ・・・あぁ・・・!」
衛兵が一点を見つめながら、声にならない声を上げた。


「キナレスよ、我々を助けてくれ!また”アイツが”やってきた!!!」




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それは一瞬のことであった。
南の山の上空に現れたその影は、瞬く間に監視塔の真上へと飛来した。


巨大な翼を広げ、空を自由に駆けるその影はまさしくドラゴンであった。




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「Beyn・・・愚かなJoorがまたやって来たのか。」
ドラゴンはそう言いながら、眼下に居るリリィ達を見下ろした。




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「う、うわああああ!!!」
動転した衛兵の一人がドラゴンに向けて弓矢を放った。
しかし冷静さを欠いたその矢が、ドラゴンに当たることは無かった。




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「ドラゴンッ!」
リリィは魔法を詠唱しながら走り出した。


現れたのが探していた黒いドラゴンではなかったものの、
依然リリィの中には、ドラゴンへの強い殺意が沸き起こっていた。




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「ドラゴンめッ!!死ねぇぇぇぇ!!!」
その場に居た衛兵達もドラゴンに向けて一斉に攻撃を行った。


しかし、空中を自在に動き回るドラゴンに弓矢を当てることは用意ではなかった。


「Toor!」
ドラゴンの口から炎が吐き出された。
近くに居た衛兵が悲鳴を上げる間も無く灰になる。


それを見た他の衛兵たちは皆一様に戦意を失い、その場で立ち尽くすしかなかった。


「これが・・・ドラゴン・・・。」
イリレスは恐怖していた。
初めて見るドラゴンの圧倒的なまでの強さに。


率いてきた衛兵の数はすでに半分になっていた。
彼らが必死に矢を放っても、ドラゴンに傷一つつけることが出来なかった。


ドラゴンにとってみれば、人間など小さな虫に過ぎないのだ。
虫がドラゴンに勝てる道理などあるはずが無い。


その場に居る殆どがドラゴンと戦うことを諦めていた。
リリィとアレックを除いて・・・。




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「Toor!」
猛烈な炎がリリィに襲い掛かった。




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「これならッ!」
魔力で形成された盾がリリィを守った。
これは以前、ファレンガーに貰った呪文書で習得したものだった。


「このSu'umを耐えるとは・・・面白い。」
ドラゴンはそう言って、リリィの目前に降り立った。


「危ないッ!」
アレックは咄嗟にリリィの前へと飛び出した。


次の瞬間、ドラゴンは大きな口を開けてアレックへと噛み付いた。


「うぐッ!!」
アレックは激痛に耐えながら、剣を振り払う。




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剣はドラゴンの顔を捉えていた。
致命傷には至らなかったものの、ドラゴンに与えた精神的ダメージは大きなものだった。


「この身体に傷をつけるとはな・・・!」
そう言うとドラゴンは空へと飛び立った。




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羽ばたきで生まれた衝撃がアレックの身体を襲った。
先ほど負った傷も深く、アレックはその場から動けなかった。




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「勇敢だな。Volaan Hokoron。お前に勝てたのは光栄だ・・・。」
ドラゴンは声を上げて叫んだ。




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リリィはアレックに止めをさそうとするドラゴンを見ていた。
今の私ではあのドラゴンに勝てない・・・。


でも、このままだとアレックが死んじゃう!


力を。
もっと力を。


アレックを守れる力を。
ドラゴンを倒す力を・・・























































「喰らえ、この世界の全てを。」
































リリィの中で何かが生まれようとしていた。




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アレックは思った。
このままではあのドラゴンに殺される。


「”あれ”は使いたくなかったが・・・。」
痛みに顔を歪めながらアレックは呟いた。


その時、後方から大きな衝撃が走った。




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「リリィ・・・!」
アレックの視線の先には蒼い光に包まれるリリィの姿があった。
それは、リリィが召喚された際に発していたものと同じであり、莫大なエネルギーが渦巻いていた。














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辺りを静寂が包み込んでいた。
傷ついた衛兵やイリレス。
そして、ドラゴンさえもその光景に圧倒されていた。


彼女はゆっくりと立ち上がった。
身体と髪は黒く変色し、禍々しいオーラが彼女の周りを包んでいる。










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「・・・Zu'u lost daal。」
リリィではない何かがそこには居た。









次回に続く。

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