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Draco in meam第8話「仲間」

SS441.jpg


ホワイトランに滞在して今日で1週間になった。
リリィはあれから毎日仲間集めを続けていたが、一向に見つからなかった。


宿屋で屯している傭兵達にも声をかけたが、
自分が無一文なのを告げると冷たくあしらわれた。




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「はぁ・・・。今日こそ見つかるといいなぁ。」
ため息混じりにリリィは呟いた。


とにかく仲間を見つけないことには始まらない。
報酬なしで、ブリークフォール墓地まで一緒に行ってくれる人を見つけなければ・・・。


はたしてそんな心優しい人はいるのだろうか。
リリィはうなだれながらローブに着替えた。




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「よし、これで大丈夫!」
リリィは壁にある梯子を上り、地上へ出て行った。




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ホワイトランは今日も快晴だった。
暖かい日差しを浴びてリリィは大きく伸びをした。


「とりあえず、フルダに会いに行こうかな。」
リリィはそう言って宿屋バナード・メアへと入っていった。




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「いらっしゃ・・・なんだ、また来たの?」
フルダは呆れ顔で言った。


宿屋バナード・メアはホワイトランの中央に位置し、多くの宿泊客で賑わっている。
そこには旅の商人や傭兵も含まれており、仲間を探すには絶好の場所であった。




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「あんたと一緒に行ってくれる奴なんてここには一人も居ないよ。」
フルダは強い口調でリリィに言った。


「でも、早く仲間を見つけてあの黒いドラゴンを倒さないと!」


「そんなことは知らないわよ。第一、店のツケも払えない奴がドラゴンに勝てるわけないでしょ!」


リリィは、ホワイトランに来てからずっとフルダの店で食事をしていた。
フルダが店の前にある井戸で暮らすリリィを、不憫に思ったからである。
しかし、際限なく食料を食べるリリィに堪忍袋の緒が切れかけていた。


「お金はちゃんと払うよ!」


「じゃ、今すぐ払って頂戴!全部合わせて500ゴールド!!」
フルダはそう言ってリリィに詰め寄った。


「うぅ・・・。」
リリィにはぐうの音も出なかった。


「ほら、払えないんだったら薪割りでもしておいで!」




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「はーい・・・。」
リリィはそう言うと扉に向かって歩いていった。




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そんなリリィに視線を送る男が居た。
彼はリリィが扉を閉めたと同時に席を立ち、その後を追って行った。




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「はぁ・・・。今日も薪割りかー。」
そう呟きながら歩くリリィの後ろから不意に男の声がした。




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「おい、ちょっと待ってくれ。」


リリィが振り向くと、黒い長髪に髭を伸ばした男がこちらを見ていた。




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「どうしたの?」
困惑しながらリリィは男に言った。


「さっき酒場で仲間を探していただろう?良ければ俺を連れて行ってくれないか?」


男の突然の申し出にリリィは驚いた。
まさか、自分から仲間になりたいと言ってくれる人がいるなんて!


でも、一つ疑問がある。
なぜ彼は仲間になりたがっているのだろうか?
その理由をリリィは知りたかった。


「ねぇ、どうして仲間になってくれるの?」


「酒場で話しているのを聞いたんだ。ドラゴンを追っているんだろう?」


「うん。でもどうして?」


「俺もあるドラゴンを探している。」


「え!?そうなの?」


「あぁ、ドラゴンの情報を求めてホワイトランに来たんだ。それで宿屋で飲んでいたらお前がドラゴンの話をしていてな。」


「でも、払ってあげるお金ないよ?」


「欲しいのは金じゃない。」


「じゃあ、何が欲しいの?」




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「・・・黒いドラゴン。」
男はリリィを見つめたまま答えた。


黒いドラゴン。
私が探しているドラゴンと同じなの?


「俺はただ、あの黒いドラゴンをこの手で殺したいだけだ。」
男の顔が曇る。


きっと彼とあのドラゴンに何かあったのね。
なんにしても、同じ目的を持った仲間が出来るのは嬉しいな。


「分かった、一緒にあのドラゴンを探そうよ!」
リリィはそう言って笑顔を見せた。




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「私はリリィ!あなたは?」


「俺はアレックだ。よろしく頼む。」
アレックはそう言ってぎこちなくはにかんだ。


「それで、ブリークフォール墓地は何処にあるんだ?」
地図を取り出してアレックが言った。


「リバーウッドの近くだよ!」


「なるほど。それなら今日はリバーウッドに泊まって、明日の朝に行くとしよう。」


「それじゃ、リバーウッドに出発!!」
リリィは元気良く歩き出した。




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リバーウッドへは数時間で着いた。
1週間ぶりの景色にリリィは興奮していた。


鍛冶屋の前を歩くと見慣れた顔が居た。




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「アルヴォアだ!久しぶり!!」


「おぉ、リリィじゃないか!元気にしていたか?」
作業の手を休め、アルヴォアはリリィに顔を向けた。




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「お前のお陰でホワイトランの衛兵がリバーウッドに常駐してくれているんだ。本当にありがとう!」


「そうなんだ、皆が安心できるんなら良かったよ。」


「ところで、隣に居るのは誰だ?」


「俺はアレックだ。リリィとブリークフォール墓地へ行く途中だ。」


「ブリークフォール墓地?もしかして目当ては山賊か?」


「いや、そういうわけではないんだが。山賊がどうかしたのか?」


「実はルーカンの店に盗みが入ってな。そいつらがブリークフォール墓地の方へ逃げていったらしい。
 お前達さえ良ければ、ルーカンに話を聞いてやってくれ。」


ハドバルはそう言って、向かいの雑貨店を指差した。


「どうするリリィ?」
アレックがリリィに問いかけた。


「話だけでも聞いてみようよ。」


「それじゃルーカンの所へ行こうか。」


二人は雑貨店へと入っていった。




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店内では2人の男女が言い争いをしていた。
このままでは埒が明かない。
リリィは2人の間に割って入った。


「一体どうしたの?」


「あぁ、お客さんか。見苦しいものを見せて申し訳ない。」


「アルヴォアに聞いたの、山賊に入られたって。一体何を盗まれたの?」


「盗まれたのは・・・金色の爪だ。」
ばつの悪い顔をしてルーカンは言った。


「金色の・・・爪?」
リリィは首をかしげて言った。


「金で作られたドラゴンの爪だ。どうしてあれだけが盗まれたんだ・・・。」
ルーカンはうなだれている。


「やっぱり私が行くわ。」
ルーカンの前に居る女性が声を上げた。


「駄目だカミラ。妹のお前にそんな危険なことはさせられない!」


「じゃあ、一体誰がブリークフォール墓地へ行くの!?」


「私達が行く。」


リリィのその一言にルーカンとカミラも呆気にとられていた。


「なんだって?お前達が金の爪を取り返してくれるのか?」
半信半疑でルーカンは聞き返す。


「あぁ、俺達もブリークフォール墓地へ行くんだ。ついでに金の爪も取り返してやるよ。」
腕を組みながらアレックは言った。


「それじゃ頼むよ。あの山賊どもから金の爪を取り返してくれ!」
悲痛な顔でルーカンは二人に言った。


「任せて!ちゃんと取り返してくるよ!」
そう言って二人は店を出た。


「さて、日も暮れてきたし今日は宿に泊まろうか。」


「でも、私お金持ってないよ?」
空の財布を取り出してリリィは言った。


「・・・俺が出すよ。さぁ、行こう。」
二人は宿屋へと入った。




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「部屋を借りたいんだが。」
アレックはカウンターに居るオーグナーに声をかけた。


「悪いが俺はただの料理人だ。部屋を探しているのならデルフィンに言ってくれ。」
オーグナーは隣に居るデルフィンは指さした。




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「あら、久しぶりね。」
リリィを見てデルフィンは言った。


「泊まりたいんだけど部屋は空いてる?」


「今日は人が多くてねぇ。一人部屋しか空いてないわ。どうするの?」


顔を見合すリリィとアレック。


「じゃ、その部屋で!」


「おい、勝手に決めるな。」


「契約成立ね。1部屋10ゴールドよ。」
にっこりと笑いながら手を出すデルフィン。


「・・・あぁ、わかった払うよ。」
アレックはしぶしぶお金を渡した。


「おい、兄ちゃん。こっちの分も払ってくれよ。」


オーグナーの言葉に振り返ると、カウンターいっぱいに並べられた食事を一心不乱に食べるリリィの姿があった。


「おい、何してるんだ。」
怒りを堪えてアレックは聞いた。


「もぐもぐ・・・んぐ。こへ、おいひいよ?」
口いっぱいに食べ物を詰め込んでリリィは答える。


なるほど。
だからコイツは金が無いのか・・・。
アレックはリリィに着いてきたことを後悔していた。









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数時間後、リリィは大きないびきをかいて眠っていた。


「むにゃむにゃ・・・もう食べられないよぉ・・・。」


こいつ。夢の中でまだ食っているのか・・・。
椅子に座っているアレックは呆れた顔でリリィを見ていた。







次回に続く。

Comment - 6

Sat
2015.01.10
23:59

yoituki #-

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No title

初めまして、書き込みさせて頂きますヽ(*´∀`)ノ
最近こちらのブログを知って、最初から拝見させて頂きました。
メインクエストっぽく、でもちょっと違う感じで面白いです。
この後の展開、楽しみにさせて頂きますね(゚∀゚)

・・・ところで、バナード・メアのつけは払ったのだろうかw

Edit | Reply | 
Sun
2015.01.11
00:06

ミースケ #-

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No title

>>yoitukiさん
コメントありがとうございます!

このお話は基本メインクエストに沿って進みますが、この先オリジナルの展開が多くなると思います。
駄文ではありますが、良ければお付き合いください!

ちなみに、ツケは払っておりませんw
リリィの事なんで、次の日には忘れていると思われます(*´∀`*)

Edit | Reply | 
Sun
2015.01.11
07:56

野生のノルド人 #-

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No title

更新お疲れ様でーす!

リリィちゃんの食い意地がw
見ている分には微笑ましいけれど、実際にやられたら堪ったものじゃないですねw

そしてアレックは保護者枠&不憫枠っぽい感じに……泣いてもいいぞアレック

Edit | Reply | 
Sun
2015.01.11
09:52

ミースケ #-

URL

No title

>>野生のノルド人さん
コメントありがとうございます!

誰かが止めなければ際限なく食べてしまうので、
周りの人たちにはいい迷惑ですw
それに、リリィの異常な食欲にもちゃんと理由がありますヽ(。ゝω・)ノ

アレックは苦労人なんです。
これからもっと苦労していくことになります(´・ω・`)

Edit | Reply | 
Sun
2015.01.11
15:57

Lycoris #pwutJTUc

URL

No title

更新お疲れ様です!
アレックさんも大変な人について来てしまって……w お財布の重さが心配ですw

リリィちゃんとアレックさんの自己紹介シーンの笑顔すごくいいですね、とっても可愛い。
ドラゴンボーンとしてのストーリーはどうなるのでしょう、今後が楽しみで早く続きが見たくなります!

Edit | Reply | 
Sun
2015.01.11
17:03

ミースケ #-

URL

No title

>>Lycorisさん
コメントありがとうございます!

アレックも蓄えはあまり無いので、これからの旅はかなり質素なものになると思いますw

リリィも女の子(多分)なので、そう言っていただけると喜びます!
基本はメインストーリーのみで進行していきますが、設定や登場人物などは改変してあります。
これからも更新頑張ります(≧∀≦*)ノ

Edit | Reply | 

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